次に、2番目としまして、哲学堂公園とみずのとう公園周辺地区を活かしたまちづくりについてお聞きいたします。

中野通りの哲学堂公園から新青梅街道以北の延長として、事業区間約490メートルの都市計画道路補助26号線の整備につきましては、私もこれまで一般質問や総括質疑にて再三質問してまいりました。現在は、東京都第三建設事務所によって用地取得に向けた事業区間内の各地権者の物件調査を順次行い、事業が進められていると認識しておりますが、ここでお伺いいたします。

関係地域住民にとりましては、立ち退き・転居、事業継続といった、生活の中でも衣食住の「住」に直結する内容であり、大きな影響を及ぼすことと考えますが、まず、区としてこの事業の進捗状況や関係住民の影響についてどのように把握し、認識され、関係者に対しての情報提供はどうなっているのか、教えていただきたいと思います。

道路計画線に係る影響としましては、地域住民とともに、みずのとう公園があります。たびたび申し上げているとおり、この公園は年間を通して地元町会の数々の行事を行う重要拠点でもあります。このみずのとう公園の再整備については、私が平成26年第3回定例会の一般質問でも取り上げ、中野区もその方向で関係機関に働きかけていると認識していますが、南側隣地の都有地を拡張用地として確保することを視野に進めていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。具体的には現状どのような進捗状況になっているのでしょうか。スケジュールはどのようになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。

また、仮に用地確保への手続が進み、公園の再整備が具体的に進んでいく場合は、中野区の歴史的・文化的遺産を生かした特色ある公園として整備する必要があると考えますが、同時に、活動拠点・防災拠点として利用してきた地域・町会や、隣接地として活用してきたやはたみずのとう幼稚園など、そうした関係者の意見も十分参考にして、利用しやすい、理解の得られる公園として再整備すべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。

哲学堂公園の整備については、整備検討、あるいは四聖堂の修復関係などの関連予算、また、雑誌等刊行物への掲載による観光情報の発信関連の予算が本年度ついております。しかし、さらにもっと広く、多くの世代の区民に触れてもらう必要があると考えます。例えば、成長しても「ふるさと中野」に愛着を持ち、中野のよさを将来発信し続けてくれる次世代を担う子どもたち、区内の小・中学校の生徒さんに来てもらう。そして、地域の方々はもとより、より多くの外国人を含めた来街者の体験学習の場にすることはできないのでしょうか。お答えください。

次に、都市観光ポイントの連続性について伺います。

中野区認定観光資源として129施設が認定されており、こうした当該地区の歴史的・文化的価値を持つ資源の活用については、中野区内における貴重な資源として捉えることが必要です。一帯は中野区を代表する歴史・文化ゾーンが既に形成されており、このことを十分に生かしたまちづくりを進め、さらには、中野区が進める中野駅周辺のまちづくりや都市観光とも連動させ、中野駅から北側の都市観光ポイントへつなげる北部都市観光ルート構築へ展開していくべきと考えます。

そこでお聞きします。区民、来街者が中野駅から北口、サンモール、ブロードウェイ、新井薬師、沼袋、江古田地区、さらには野方以西の西武新宿線沿線地区と、地域の観光資源を対象とした回遊性、ストーリー性のある観光ルートの構築を進め、区民や来街者を北部へ引き込む取り組みが必要ではないでしょうか。それには回遊性、ストーリー性のある観光ポイントの整理・発掘も必要ですし、それを案内するボランティアガイドなど、人材育成といった運営やソフト面での仕組みづくりも必要だと考えます。こうした新しい都市観光戦略についての区の考えをお聞かせください。

こうした連続性のある都市観光戦略を構築するとなると、当該地の良好な周辺環境形成、つまりまち並みや景観の保全、スカイライン等への配慮も必要になってきます。来訪者向けの商業展開も必要になってくることを考えますと、土地利用計画を含めた建築物・景観整備計画の策定も進めていかなくてはならないと考えます。都市計画をリンクさせる必要があると考えますが、いかがでしょうか。

以上でこの項の質問を終わります。

3ページ目:中野区基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画について