〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 高橋議員の御質問にお答えをいたします。

東京都の都市計画区域の整備、開発、保全の方針並びに都市再開発の方針、また住宅市街地の開発整備の方針及び防災街区の整備方針、これらの改定に関連する御質問がありました。

区内の事業等への影響についてということであります。都市計画区域マスタープラン及び都市再開発等の3方針については、基本的には中野区が取り組んでいる中野駅周辺地区の整備や防災まちづくりなどの都市政策の方向性に沿って、東京都による見直しが行われていくものと認識をしているところであります。今後、さらに東京都との連携を強化することによって、一層円滑で効果的に事業を進めることができるものと考えております。

建て替え促進に関連して、建て替え促進につながるような内容はどのようなものがあるかということであります。

今回の見直しの中では、都市計画制度を活用した老朽マンションの建て替え、木密地域不燃化10年プロジェクトと連携した事業による建築物の共同化推進、大和町中央通りと特定整備路線の整備に合わせた沿道の用途地域等の機動的な見直しによる建て替え促進などが示されているところであります。

建て替え促進に関する中野区としての方針、考え方についてであります。区では大地震による建築物の倒壊防止、木造住宅密集市街地の不燃化の促進や狭隘道路の拡幅促進等の観点から、建築物の建て替え促進は大変重要であると認識をしているところであります。大地震の際に火災などが発生する危険性が高い地域で、耐震性能が不足する住宅を建て替える際の助成なども行っております。まちの防災性の向上に向けた事業手法の検討の中で、建て替え促進につながる有効かつ現実的な方策やルールづくりなどについて東京都と協議を重ねていきたいと考えております。

次に、中野駅周辺まちづくりに関連する御質問であります。中野区とJR東日本との協力についてであります。

基本協定においては相互に協力して事業を円滑に進めるとした目的のため、中野区及びJR東日本はそれぞれの事業に関して必要な協力を行うものとしておりまして、費用負担だけでなく、まちづくり上の協力も含まれております。中野区は整備実施のため工事ヤードの確保、あるいは駅ビルと新北口広場との接続、また必要な駐車場の確保等について協力を行ってまいります。JR東日本は、中野区が計画する中野駅新北口駅前広場の造成・整備について用地の一部負担等、さらに今後中野区が計画する回遊動線の整備などへの協議等の協力を行うということになっております。

協議を進める過程で新たな協定が必要になってくるのではないかと、こういったことであります。基本協定には目的、事業範囲、施行、それから費用負担、財産の帰属、用地処理、法令上の指定、駅前広場の処理、周辺まちづくり事業との調整などの項目がありますが、大枠を定めているところであります。今後は整備事業の段階ごとに、建物の設計に際しては設計協定、また工事に際しては施行協定、そして完成後は管理協定を、それぞれ締結していくこととなります。
それから、中野駅を起点とした回遊性のある動線の確保についてであります。将来のネットワークづくりについて、戦略的な取り組みが必要ではないかということであります。中野二、三、四、五丁目をそれぞれ結ぶ4本の連絡路については、重要なネットワークであると認識しております。第1期整備では四丁目と五丁目をつなぐ北側東西連絡路を完成させ、次の第2期では三丁目と四丁目をつなぐ西側南北通路が橋上駅舎と駅ビルと一体的に整備することにより実現することになり、まさに公共性の高い施設であると認識をしております。残る2本の連絡路についても、駅周辺のまちづくり動向を見据えながら実現化を検討してまいります。

それから、駅ビルと地元の連携における区の姿勢についてであります。御質問にあったとおり、中野区は、中野駅周辺をグローバルな都市活動が活発に行われ、東京の新たなエネルギーを生み出す国際的なビジネス活動拠点として検討、整備を加速化させ、経済の活性化を目指す立場から、これまでJR東日本と協議を行ってきたところであります。また、区民や地元商店街に対しましても、これまでも意見交換や情報提供を実施しつつ計画検討を進めてまいりましたが、今後とも十分に地元意向を集約した上でJRとの協議に臨み、事業を推進してまいります。

それから、界隈性のある回遊性の確保についてであります。中野駅周辺のまちづくりのゴールは施設整備のみではなく、利便性が向上し、その先にあるユニバーサルデザインの行き渡ったまち、そしてにぎわい、区内産業の発展といったようなことについての御指摘があったところです。私もまさに同感をしているところであります。社会保障費の増大など、今後増え続ける財政負担に応えられる都市・中野をつくっていくためには、地域経済の活性化が欠かすことのできない条件であります。今後の中野駅周辺の再整備や再開発によって、就業者や来街者がさらに増加すると考えており、そのにぎわいを区内全域に波及させる取り組みを進めることによって区内産業の発展、地域経済の活性化を実現してまいります。その方策の一つとして、新たに整備する駅を中心とするユニバーサルデザインの回遊動線と、地域商店街の、まさに界隈性のある動線とを密接に連携させていくことも必須なことであると、このように考えております。

そうしたまちづくりを進めていく上でのJRとのトップクラスの会談についてであります。鉄道事業者とは今後とも相互に協力的な関係であるべきと考えておりまして、トップクラスの役員等とも直接話をする機会なども今後考えていきたい、このように考えております。

私からは以上です。

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