次に、二つ目の項目、中野駅周辺まちづくりについて質問をいたします。

私は中野駅周辺地区等整備特別委員会に所属しておりますけれども、今回この本会議の場で、何といってもこの駅周辺整備については区の強力なリーダーシップ、また区長の大きなリーダーシップを発揮していただくというのが将来の発展につながる一番大事な要素だと思いますので、質問をさせていただきます。

まず初めに、中野駅を起点とした回遊性のある動線の確保について。

中野駅地区整備基本計画の第2期の整備がいよいよ都市計画手続に着手し、先ほども内川議員からお話がございました、駅西側南北通路・橋上駅舎事業とJRによる駅ビル事業に係る協定の締結が行われました。

そこで伺います。協定の内容に関して、報告では周辺まちづくり事業と駅ビル事業について区とJR相互に協力するとありますが、区はJRビルの何に協力をするのか。費用負担以外に新たに協力することが生まれるのでしょうか。一方、JRは中野区の周辺まちづくり事業の何に協力するのでしょうか。ある程度の青写真、そうした打ち合わせがあるのか教えていただきたいと思います。また、協定自体どの程度細目まで詰めるのでしょうか。あるいは協議をさらに進めていく過程の中で、必要に応じてさらに協定を新たに締結していくのでしょうか、教えていただきたいと思います。

中野駅周辺まちづくりにおける整備基本計画第2期やその後の展開ではそれぞれの区画、あるいはゾーンで進められるものだとは思いますけれども、それぞれがにぎわいにつながる回遊性あるネットワークを形成されなければ魅力あるまち、利便性のあるまちにはならないと考えております。そのためには周辺地区との間で高低差が存在する中野駅の場合、東西南北に回遊性ネットワークを構築するには駅の機能、あるいは駅ビルを動線の起点にするしかないと考えます。
そこで伺います。JRとの協定、また設計基本協定、さらには橋上駅舎や南北通路、JRビルといったJRとの協議においては、単に個別の整備案件、開発案件の調整に終始するのではなく、今後の大きなまちづくりの展開をにらみ、中野三丁目と二丁目の動線、二丁目と五丁目の動線確保の可能性を常に視野に入れ、JR利用者、周辺施設利用者や来街者、そして地域住民をはじめとした区民の利便性の向上のために、その中野区の公共性の意義を強く訴え続けて臨むべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。

あわせて伺います。将来整備が見込まれる中野五丁目地区、この地区の今後回遊性確保、また南側との動線確保についてはどのような構想を持っているのでしょうか。当該地区の経済・商業継続、発展をにらみながら、将来のネットワークづくりについての方針と具体的戦略を、JRとさまざまな協議が進んでいく今こそ描く時期ではないでしょうか、お答えください。

次に(2)としまして、中野駅を起点とした活性化策における地域・産学公連携と区の姿勢についてお伺いします。先ほどの内川議員の質疑、答弁に重複する部分もありますけれども、今申し上げたJRビルについて伺います。

駅ビル自体はJRの事業ということでありますが、区は区民の利便性や周辺商店街、また地域経済の活性化を目指す公共の立場から、その施設整備に関して協議をすべきと思いますが、いかがでしょうか。またそのために、それに先立って区民や地域団体、また周辺商店街などの商工団体や区内経済団体、観光関係団体と意向確認を含めた情報交換、協議の場を持つべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。

今回、定例会の冒頭、区長の施政方針説明で、区長は活性化の重要性とともに、この駅周辺をグローバルな都市活動、ビジネス活動、産業を活性化させ、区内全域に波及させるエンジンと位置付けられていらっしゃいます。当該地におけるまちづくりのゴールは何か、施設整備だけではない、その先にある、将来にわたってユニバーサルデザインの行き渡ったまちに区民をはじめ来街者である老若男女が行き交い、にぎわいある魅力的なまちがつくられ、利便性が向上する。そうした結果、区内産業が発展することだと思います。

そこで、最後に区長にお尋ねをいたします。真のにぎわい、地区の発展のためには駅を中心とした界隈性、回遊性確保が必須不可欠であると考えますが、区長はどのようにお考えでしょうか。そして、協定が締結され、協議が具体化していくこの中で、早い時期にJRトップとの、まちの発展とJR利用者の利便性についての戦略的会談、そして人脈構築をすることが不可欠であると考えますが、いかがお考えでしょうか、お答えください。

(3)としまして、中野駅周辺におけるタウンマネジメントについてお聞きします。

区長の施政方針説明にもうたわれている活性化に関するキーワードに「にぎわい」を挙げていらっしゃいます。そのにぎわいはその地区の魅力や利便性、快適性や話題性から結果、生まれてくるものだと考えます。

先の第1回定例会での同僚議員、いでい議員の質疑で、魅力的なプレーヤーや演出がなければ、せっかくの四季の都市(まち)という舞台も台なしになるとして、タウンマネジメントにつながっていくような、継続的なにぎわい創出の仕掛けの必要性を訴えました。これに対して区長は、「区民や地域団体、観光関係団体、進出立地企業、大学などより多くの主体の参画を得つつ、その知見を活かした実効性のある連携・協力体制を築くことが重要」という趣旨の答弁をされています。

そこで、改めて区長にお聞きします。その後、この検討はどのように進んだのでしょうか。魅力的なプレーヤーや演出が可能となるような具体的な仕組みや手だては考えられたのでしょうか。また、実効性のある連携・協力体制を築くためにも、多くの参画を得るべき主体として区長が挙げていた、地元商店街や観光関係団体、進出企業や大学などの声等を聞くことは欠かせないと考えますが、こうした団体などからの要望等は聞いておられるのでしょうか、お答えください。

そして、進出企業、大学からは、いわゆるランチ難民がいるということを以前から伺っております。また、産業・商業振興の観点から、こうした機会を活かして弁当の移動販売などによってさらに一帯のまちの魅力づくりを進めたいといった声も上がっています。先の定例会でもこうしたことについて取り上げられていたと記憶しております。このエリアに進出した企業や大学の活動が支障なく快適に展開できるように配慮した取り組みは、同時に公園の利用者にも当然必要なことであると考えます。いわゆるランチ難民の対応はこのエリアだけでいいというものではありませんが、仮にこのエリア内で何らかの対応をとるとすれば、区内商工団体や観光関係団体からも期待のある、弁当の移動販売といった方法も検討の余地があるように思います。先の定例会でも、産業振興やエリアの魅力創出につながるよう、許可条件等を検討する旨の答弁があったことも記憶しております。弁当販売一つとってみましても既存の施設利用やキッチンカーの利用、あるいは仮設コンテナ形式等々、利便性向上に向けて可能性を探っていく中で、さまざまな課題があるのではないかと想像します。

例えば区内の商店街、セントラルパークの商業テナントの営業、パークアベニューの弁当販売との調整、区の管理権限、あるいは区立公園での営利行為、またほかの区立公園との整合性、また許可の対象者を個人にするのか、団体に限定するのか、有料か無料か、あるいは時間帯、曜日の限定を行うのか、さらには衛生面に関する保健所との調整等であります。このような課題の抽出や今までにどう実現をしていくかといったスケジュールなど、具体的な検討が必要であると思います。その際、法令等に則ることや全体のバランスをとることはもちろん無視できない要素でありますけれども、前例だけにとらわれていても新しいことは前に進みません。せっかくの四季の都市(まち)という舞台の魅力を十分に発揮させるためには、大胆な施策も必要ではないかと考えます。ここで一歩前に動き出せば、中野四季の森公園の立地、特性を活かした、区の財産である民間の力とネットワークの活用、利便性の向上によるさらなるにぎわいが生まれ、また話題性が上がることによって区の情報発信拠点、基盤にもなり得るのではないでしょうか。それがイベント相互間の連携につながり、区内にある大学や専門学校、その学生の参加等によって産学公連携が具体的に実現することになると思います。

そこで、お伺いをいたします。中野四季の都市(まち)の中心に位置する中野四季の森公園において、進出企業や大学の利用者や来園者、さらに地域住民や周辺施設利用者の利便性を向上させる観点から、また区内産業・商業振興の観点から、飲食物販売所の設置といった、この地区にふさわしいにぎわいの中心となる施設としての利便提供機能を持たせるべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。

また次に、保健所対応に関する事項について伺います。

現在、当該地でイベント等を行う際、衛生面での諸規制をクリアするための保健所対応については、申請者が単発的に個々にその都度打ち合わせをしているのが現状であります。規制ありきで民間の進出がしづらくなっているということはないでしょうか。回数制限や細かい規制が現実のイベントの開催にそぐわない場面も見受けられると聞いています。グローバル化や都市観光としての多くの来街者に向けたイベントが今後展開されることが予想されます。また、諸外国のグルメイベントなどを開催する場合、食文化の違いによる衛生面での見解相違は出てくることも予想されます。規制ありきか、ある程度の緩和があるのかということであります。

そこでお尋ねします。絶好の立地を活かした良いイベントを実現するために、にぎわい活性化と利用者の利便性に資するために、主に食の衛生面における指導についても柔軟な対応があってもいいのではないでしょうか。いわば中野四季の都市(まち)方式であります。にぎわいの核としてのエリアならではの利用しやすい工夫をするときに来ているのではないでしょうか。見解をお尋ねします。

以上でこの項の質問を終わります。

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