それでは、1の項が終わりまして、次に、二つ目の中野区地域防災計画39次修正案と減災対策についてを進めてまいります。

きょう2人の方がこの2月20日付の区報を褒めていらっしゃったので、もうこれ以上しつこいのはやめておきますけれども、ここに震災対応についてのコメント、非常にこれもよくできていてわかりやすいなと思いました。これは、いわゆる第39次修正の策定に至る過程でやはりノウハウを蓄積されてきた成果だなと思っております。この修正に当たりましては、諸手続を経て本年3月下旬に防災会議の承認を得て策定という手順ですけれども、関係各位の尽力はもちろんですけれども、震災対策特別委員会での活発な議論を経ての成案であるということはもう御承知のとおりだと思います。

ここで、予算説明書によりますと、地域防災計画欄に80万円とあります。これは昨年度と同額なんですけども、要は事務費として印刷したりということの80万円だと思うんですけども、そういう事務費としての計上なんでしょうけども、これに至る労力や人件費たるや膨大なものになると思っております。そこで、でき上がった後の修正、39次修正なんですけども、どのように展開していくのか。多分関係部局、関係者に配布するというところは当然、それが印刷80万円だと思うんですけども、せっかくの大事なものを活用しないのはもったいないなと。この雑誌2冊、このぐらいの厚さを持たされて、しまっておくだけじゃもったいない。マニュアルはどんどん、また40次修正にもなっていくわけですし、だからといって小冊子にして配るようなコスト負担は考えられませんので。

そこで、ちょっと提案なんですが、この改正点のエッセンスであったり、それが東日本大震災を踏まえて中野にどう生かされるのかというような、そういう資料を、さっきの区報につくったこういうものも含めてでしょうけれども、区民に説明する機会、また、適宜配布もいいですけども、防災の講演会みたいなものを開くというところ。あわせて、予算説明書によりますと、震災復興のための職員派遣で、昨年度6,760万円余、今年度4,400万円かけております。こうした重要な業務であると同時に、この経験を通して得た自治体職員の知見というんですか、経験、あるいは、それが中野の、津波は来ないかもしれないけども、中野でこれをどう生かしていくのかというようなものを、防災施策や意識向上のためにぜひ共有したいと思っているんですけども、そういう形を含めた新しい取り組みなんかはいかがなんでしょうか。お聞きしたいと思います。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)

お答えいたします。地域の防災行動力の向上は、今回の修正に当たって強化すべき施策であります。災害対策にとっても最も重要な事項の一つであると考えてございます。そういった意味におきまして、区民への普及啓発というものは非常に重要であり、来年度、区報等で主な改正点や強化した取り組みについては周知を図るということを予定しております。その他の効果的な周知方策につきましても今後検討してまいりたいと考えてございます。また、その際、被災自治体へ復興協働推進のために派遣されている職員の貴重な経験等も生かされるような工夫についても、あわせて考えてまいりたいと思ってございます。

○高橋(か)委員

次に、備蓄について伺いたい。ちょっとここで確認しておきたいんですが、25年度予算補助資料によりますと、備蓄物資購入1億1,180万円余と書いてあります。この備蓄について、何日分の備蓄とか、こういう基本的な考えをちょっとここで再確認しておきたいんですけども。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)

備蓄の食料についてでございますが、都、区で3日分を備蓄することとしてございます。都区役割分担に基づきまして、区といたしましては一般の区民用といたしまして1日分、災害時要援護者用としては2日分、粉乳等につきましては3日分というようなものを備蓄調達するということになってございます。以降につきましては都が広域的な見地から必要量を備蓄調達するというようなこととなってございます。また、区民に対しても自助の取り組みといたしましては、各家庭で3日分以上の水や食料の備えをしていただくように呼びかけているところでございます。

○高橋(か)委員

なぜ伺ったかといいますと、39次修正というのが首都直下地震を想定した形を加味してリニューアルされたというところなんですけども、最近では東海・東南海・南海の3連動、あるいは、4連動地震ということも話題になっております。東京が直接的な被害を受けるということではないとしましても、広範囲な被害、国土の大動脈、日本の物流インフラの寸断ということを考えますと、きちっと今後の検討課題として挙げておかなければいけないのではないかということで質問いたします。

こうした東海・東南海・南海の3連動、あるいは4連動地震と言われているものへの備えに関して、いわゆる物資確保も含めた行政のBCP事業継続、あるいは、救援・救護のインフラ、また、情報インフラの確保、物流、備蓄、こうしたことについて検討を始めていくべきでしょうし、また、3日の備蓄というものを、じゃあ、倍にふやすかといったら、スペースも要るわけですし、コストもかかるわけで現実的ではないと思いますので、やはり先ほどの区報を活用するなりして区民へのそうした備蓄意識のさらなる啓蒙といいますか、そういうものを考えて、そういう情報把握や関係団体との連携検討なども準備を開始する必要があると考えておりますけど、どうでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)

昨年、国によりまして公表されました南海トラフ巨大地震に関する津波高ですとか浸水等につきましては、中野区は最大震度で5強、また、津波は観測されることはないというような形となってございます。被害想定につきましては、被害の算出が都道府県単位となっておりまして、都は津波による大きな被害が予測される島嶼部を中心といたしまして、詳細な被害想定を今後まとめるというような予定になってございます。それに応じまして必要に応じて都の地域防災計画も改めて修正するというような予定になってございます。首都直下型地震の被害と比較しますと、南海トラフ巨大地震におけます中野区の被害というのは限定的であると想定されますが、広範囲にわたる被害等の影響というものに対する備えにつきましては必要であると考えてございます。国や都の動きを踏まえまして、対策について検討してまいりたいと考えてございます。

○高橋(か)

委員 区内企業、事業者との災害協定に関連してですけども、四季の都市に進出してきますビバレッジ大手のキリングループ、その他、区内大手企業との災害協定について教えていただきたい。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)

キリングループからは、中野四季の都市エリアの安心・安全への取り組みに関する協力につきまして、災害時におけます飲料水の優先供給等というような提案も受けておりまして、協定締結等に向けまして検討を現在進めているところでございます。また、他の企業におきましてもそれぞれの企業の特性を生かした災害時の協力について今後も進めてまいりたいと考えてございます。

○高橋(か)委員

それでは、最後の項目といいますか、防災に絡んで、「防災隣組」という言葉がございます。都心における防災活動の課題として、防災リーダーの不在、高齢化、また、防災のノウハウ不足、こうしたものが挙げられるんですけども、防災意識を高めたり、共助の担い手、いわゆる東京都が進めている防災隣組とちょっと視点を変えた、こういう四季の都市をイメージした形でのエリアの防災拠点、防災公園がある。こうした四季の都市を利用した防災隣組をイメージした形での防災訓練というんですか、机上でもいいですし、図上訓練でもいいですし、企業が集まるし、大学も二つ来ますし、大きな会議スペースもあるし、コングレスクエアのようなゾーンもあるということ、こういうのを活用した形で防災訓練をこの地域でやってみてはどうかと思うんですが、いかがでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)

中野四季の都市エリアにおけます防災基盤の効果的な活用でありますとか、それぞれの各機能が連携したエリアとしての災害対策等につきまして、進出します企業、大学、あるいは、他の行政機関等と、仮称ですけどもエリアマネジメント協議会、来年予定されていますが、そういったものを通じまして検討を図ってまいりたいと考えてございます。また、訓練等につきましても、そういった中で具体的に協議を進めてまいりたいと考えてございます。

○高橋(か)委員

今のに関連しまして、エリアマネジメントの担当に伺いたいと思います。こうした都市機能集積の四季の都市での、こうした企業や大学を交えての防災訓練というのは、ある意味エリアマネジメントの第1ステップということでも有効だと思いますし、学生、若い世代の取り込みという意味ではシティセールスや、ある意味ブランド構築、にぎわい、活性化にもつながると思うんですけれども、どうお考えでしょうか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当)

エリアマネジメントの導入の考え方につきましては、1年前の議会のほうにも報告させていただいたところでございますが、その中で防災機能の拡充、こういったものも入れてございました。これに基づいて関係地権者に呼びかけを図り、基本的な合意をいただきながら今年度準備会を進めてきているところでございます。当該エリアの安心・安全性を高めるソフト面の取り組みといたしまして意味があり、エリアの魅力を形づくるそのベースとなるものというふうに考えてございます。

○高橋(か)委員

ありがとうございました。

活性化を中心に、防災についてもエリアマネジメントを含めたこの地域の活性化というものも視点に入れて今回は質疑をさせていただきました。

以上で私の全ての質問を終わります。ありがとうございました。