○高橋(か)委員

それでは、次に、中野区都市観光ビジョンについて。これは、一般質問でも吉原宏議員が質疑されましたけども、これに関連して質問をさせていただきます。

平成25年度予算説明補助資料によりますと、都市観光推進678万円余、また、新規事業として都市観光推進協議会設立、まちめぐり博実施、人材育成講演会、また、公民協働の都市観光情報の発信ということでありますけれども、担当としてこのほかに力を特に入れている内容とか、あるいは、この中での特色といいますか、特筆すべきものはあるんでしょうか。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当)

お答えいたします。25年度都市観光推進関連予算の中でございますが、御案内の推進協議会関連でございますが、今後産・学・公の参画により意見交換、交流会の実施を考えてございます。そういった産・学・公の連携の参画を図っているといったことが一つ。それから、中野のまちめぐり博でございますが、これにつきましては区内の都市観光の振興を図るまちめぐりのイベントの開催を考えてございます。それから、人材育成につきましては、それにかかわる講演会の開催、それから、今年度から実施してございます都市観光情報発信事業ということでの予算の組み立てになっております。

○高橋(か)委員

今、最後におっしゃられたのは、いわゆる中野区都市観光ホームページのことではないかと思うんですけども、その構築・運用についてお聞きしたいと思います。プロポーザル方式で決定したこの協定企業との協定期間というのが3年ということでありますけれども、この間の区のコスト負担はどのようになっているんでしょうか。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当)

今年度の予算につきましては、観光ホームページの構築費相当額の負担金としての530万円余、それから、来年度以降につきましては毎年運営費相当額ということで180万円を負担するということになってございます。

○高橋(か)委員

ホームページの構築・運用ということでありますけれども、これに関しての区の負担というんですかね、割合。また、その後の事業概要として基幹事業と効果促進事業というふうに分けてありますけれども、区の資金のかかわりを含めてどのように関与するのか。協定先企業の事業スキームはどういうふうになっているんでしょうか。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当)

ホームページの構築・運用費相当額ということで、協定期間3年間支出するトータルコストでございますが、これにつきましては総額1,071万5,000円を上限ということでございます。それから、区と協定企業との負担割合につきましては、おおむね3対7というところで見込んでいるということでございます。事業スキームでございますけれども、区と協定企業が共同で行うホームページの構築・運用といった基幹事業、それから、協定企業がみずから観光ホームページと連動した都市観光情報の発信を、紙面発行でございますとかSNS、そういったものの活用により実施するといった効果促進事業で組み立てをしているところでございます。なお、区の役割でございますが、基幹事業におきますシステム基盤の構築・運用費相当額の負担、それから、広報、PRでございますとか、都市観光情報の提供、取材協力といったもの、それから、効果促進事業におきましては取材協力というふうになってございます。なお、事業の詳細につきましては、年度ごとの協定にかかわる事業計画で定めるということになってございます。

○高橋(か)委員

すると、年度ごとに協定を結んでいくと。協定期間が3年ということなんですけども、この3年以降のことについては、協定が3年なので3年についてやっているんでしょうけども、そのコストをかけて都市観光の発信ということでやられるんでしょうけども、その後の戦略といいますか、展開というんですか、その後のアクションのイメージは持っていらっしゃるんでしょうか。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当)

今回の事業につきましては、都市観光情報の適切な発信の効果、そういったものを見きわめながら見直し・改善を図っていくといった考えの中で将来構想を定めていきたいと考えてございます。

○高橋(か)委員

構築をして、残りの2年間で促進事業を進める中で次の展開もにらんでいくということでよろしいんですね。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当)

そのとおりです。

○高橋(か)委員

この都市観光ホームページのプロポーザル、また、その決定の経緯についてなんですけれども、いわゆる都市観光ビジョンの柱として掲げています情報発信による来街者誘致、また、それに係っての区の役割として都市観光ホームページというのが挙げられているんですけども、もちろん観光情報の内外発信ということで区自体の発信というものの意義というもの、これはもちろん賛成するところなんですけども、プロポーザル決定に至る前に中野区内の経済団体等に意見ヒアリングをしたり、また、調整なり、相互理解のもとに進めていくということがなかったのかなというのが気になるところなのであります。こうした区内の団体というのは、それぞれの活動、民の活動、商業活動をしているわけですけども、経済団体としてにぎわい・活性化にやはり大きなターゲットを絞って活動している。また、都市観光事業を立ち上げていこうという情熱があるわけで、その辺の努力の芽というもの、その芽を摘むといいますか、うまいぐあいに機能しないと意味がないのかなということを考えております。

例えば、今回の都市観光ホームページの協定先のプロポーザルの要項を見ますと、基幹事業というのは、ホームページを作成する、また、中野のエリアマップをつくる、まち歩き、商店街紹介、里・まち連携などというふうに挙げられているんですけども、前にNPOで立ち上がった中野コンテンツネットワーク協会、これもイベント交流を通しての商品サービス、また、その企画・発掘というのも主眼に置いていますし、フリーペーパーの発行やウエブ配信、それから、中野の活性化に貢献するような中野に関するウエブ配信とかをする経済新聞とか、また、観光協会についても同様に、まち歩きやマップや里・まち連携、地産地消と、こういうようなものを進めていくというふうに掲げているんですけども、ここでちょっと質問しますが、重複していると思われることについて、中野区として、担当としてはどのように考えているのでしょうか。先ほど申し上げた民の発想、行動、理念というものと干渉し合うということでの効果減というものですか、締結に先立つプロポーザル募集に関してこういうところとの事前調整や情報交換というのは行ってきたのでしょうか。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当)

都市観光の推進にかかわりますさまざまな団体、行政のかかわりということでございますが、都市観光の推進に当たりましては、さまざまな産・学・公の主体がそれぞれ持つ知見や専門性といったことを生かしながら、連携・協力をしていくことで振興が図れるものというふうに考えてございます。このたびのプロポーザルに係る公募につきましては、募集の開始時に関係団体へ適時情報提供を行っているというところでございます。

○高橋(か)委員

観光ホームページについてですけども、プロポーザル方式で一般公募という形でありましたけれども、区内経済団体のほうに地域活性化の視点で直接発注するとか、そこを活用するとか、別の手だても検討されたことはあるのでしょうか。いわゆる外部への委託というか、一発委託ということではなくて、その辺の共同、コラボレーションのような形は検討を途中でされたんでしょうか

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当)

このたびの選定に係る公募につきましては、情報発信の知見を有する事業者の専門的能力を活用するために行いました。企画提案、応募者の信頼性、社会性及び提案価格につきまして総合評価を行ったというところでございます。なお、評価項目には区内事業者への加点というところも行ったところでございます。そうした中で、区全体のイメージアップや来街者の回遊、消費促進といった都市観光の振興を図っているということでございます。

○高橋(か)委員

区と区内経済団体とかそういうところとの連携も、今後区が仕切って調整をしていくというか、その辺をやっていくということでよろしいんですか。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当)

都市観光の推進に当たりましては、行政単体、それから、団体の単独といったようなもので面的な広がりが期待できるものではございませんので、区が今後産・学との連携をしっかり図っていくという点でかかわりを持っていきたいと考えております。

○高橋(か)委員

そうしますと、このホームページについてですけども、御担当としては何をもって成果というふうに判断を、位置付けをしていくつもりなんでしょうか。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当)

区内のさまざまな地域資源といったものを魅力的かつ効果的に発信していくといった観点から、先ほどの御答弁と重なりますが、区全体のイメージアップ、それから、来街者の回遊、消費の促進といったこと、区民みずからのまちの魅力の再発見でございますとか、郷土意識の醸成を図っていくといったものが成果だと考えております。

○高橋(か)委員

それでは、今おっしゃった区の発信するホームページのことについては全く賛成でございまして、多分にぎわい・活性化について区でも企業でも、あるいは民間の個人でも、それぞれいろんな主体が中野はいいよというものを、いろんな立場で、いろんなチャンネルで、いろんなツールで発信していくというのが、来街者を呼び込み、中野がいいねということになるというつながりはわかると思うんですけども、区がホームページをつくるというか、委託するわけなので、区がつくるとなると、私のイメージはいいホームページができるんですよね。というか、それに決まっているんですよね。いいというのは、きれいな、バランスのとれた、非の打ちどころのないホームページになる。でも、それはえてして、全体では完成度が100点だとしても、ある一つのことを追っかけていくようなマニアだったり、こだわりを持つ人にとってはちょっと物足りなかったりするかなと思うと、例えばつけ麺、まあ、そば屋でもいいですが、そばの人気店を特集とかいうことをもしやったときに、民だと、じゃあ、今ホットな北口だねといって、北口のそば屋で一番並んでいるところ、あるいは、人気のところをぱっとうまく情報をとって、1番、2番、3番というふうにつけちゃうかもしれないですよね。例えばですよ。荒っぽいイメージです。でも、区としては、やはり北と南のバランスを考えたり、商店街のことがあったりとなると、そこはやっぱりアプローチの仕方というか、違ってくると思うんですよね。そうすると、そこをどう発信するかは、まさに役割が違うので違ってくるのは当たり前なので、そこをうまく調整するのがいわゆる事前協議であり、協働ではないかなと思うんです。

それについてなんですけども、今言ったようなことがそのビジョンに、いわゆる協議会組織の整備のことについて語られていまして、その取り組みの着実推進のためには区民、区内産業、団体、企業、教育機関、里・まち連携自治体との協力が不可欠だと。ここでの協議会の役割が、方向性や産・学・公の役割分担の検討、協議、総合的な都市観光推進計画の策定検討というふうにうたわれています。そこで質問しますけれども、この中野区の都市観光ビジョンを策定して、いわゆる観光推進協議会というもので産・学・公を中心とした協議会設置の必要性をうたっていながら、その設立に至る前にこのホームページのプロポーザルの実施と決定に至ったというところが気になるところなんですね。もちろん都市観光ホームページの意義というのは認めておりますけども、その協定の3年という中での、協定3年後の戦略というものも本来は官民協働の協議体である協議会でしっかりもんで、合意を得たり調整をした上でやっていくべきものじゃないかなと思うんですけれども、その辺はいかがお考えでしょうか。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当)

このたびのホームページでございますが、都市観光ビジョンの中でお示しをしてございます区の主な役割、その中で都市観光ホームページの構築を位置付けてございまして事業化をしたものでございます。実施に当たりましては、行政の中立・公共性といったものに加えまして、民間の先進性・専門性・柔軟性といったものを活用する観点から公民協働事業といたしまして、事業者の選定をプロポーザルとしたところでございます。今後につきましては、都市観光の振興にはさまざまな産・学の連携・協力といったものを図りつつ、それらが持つ知見を生かした取り組みを促進する体制の整備を通じまして、都市観光の振興を図っていくというふうに考えております。

○高橋(か)委員

ありがとうございました。

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